投資での分析方法は大きく
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析
この2つに分かれます。
どちらも重要な分析方法であることに間違いはないのですが、自分が行う投資や取引スタイルによって使い分ける必要があります。
そこで今回の記事では、
そもそもテクニカル分析とファンダメンタルズ分析ってどんな分析方法なのか?
どうやって使い分ければいいのか?
といった疑問にお答えしていきまので是非ご覧になってください。
目次
テクニカル分析とは
=まずは、テクニカル分析とは何かを説明していきます=
テクニカル分析とは?
別名「技術的分析」とも言われ、過去の統計に基づいて未来の相場を読み解く分析方法です。
何だか難しそうな言葉が並んでしまいましたが、チャートと呼ばれる過去の値動きを表したグラフを分析して今後の相場の値動きを予測する方法です。
もう少し詳しく説明すると、テクニカル分析とは
「〇〇の条件の時、価格が上昇する確率が高い」
といったような相場の法則を探すことです。
例えば、
「陽線が5本連続で現れた後に陰線が出る確率は〇〇%」
といったように特定の条件が揃った時にどのような値動きをするのかを探し、確率が高いポイントでエントリーする方法です。
この条件の事を、「ロジック」や「手法」と呼んだりします。
少し難しい話になってしまいましたが、現時点では
「チャートを見て分析するんだな」
くらいの認識でOKです。
そしてテクニカル分析に欠かせないのがインジケーターと呼ばれる、過去のレート(価格)を元に計算を行いチャート上に結果を表示するツールです。
このインジケーターは大きく以下の3つに分けられます。
ポイント
- トレンド系
- オシレーター系(oscillator)
- ボリューム系(volume)
トレンド系
トレンド系のインジケーターは、相場がどちらの方向に動いているのかを示します(この方向性を「プライマリートレンド」と呼んだりもします)。
有名な物で言えば移動平均線やボリンジャーバンドなどが挙げられます。
この2つを使い相場の状況を察知する判断材料にします。
- 移動平均線:傾きやロウソク足と乖離率から
- ボリンジャーバンド:相場の振れ幅(ボラティリティ)
オシレーター系(oscillator)
オシレーター系のインジケーターは、 現在の価格が過去の相場と比較した時に「売られすぎなのか? 買われすぎなのか?」を示します。
有名な物で言えば、RSI、ストキャス、ATR、などが挙げられます。
どの程度過去の相場までさかのぼって分析するかは人によって分かれますが、「今現在の為替相場がどの位置にいるのか?」の把握が出来ます。
- 買われすぎている(価格が上がりすぎている)→そろそろ下がりだすかも
- 売られすぎている(価格が下がりすぎている)→そろそろ上がりだすかも
といったように、相場の加熱度合いを見極めて取引の判断材料とします。
ボリューム系(volume)
ボリューム系のインジケーターは、相場の出来高(取引量)を示します。
上記のトレンド系とオシレーター系のインジケーターに比べたら、使われることが少ないですが、マネーフローインデックスなどが挙げられます。
相場でどのくらいの売買が行われているのかを元に、相場の勢いなどを察知出来るインジケーターになります。
テクニカル分析のメリット
テクニカル分析のメリットしては以下の3つが挙げられます。
テクニカル分析のメリット
- 分析により勝率を上げることができる
- 経済に左右されずに判断できる
- 機関投資家との情報格差が少ない
分析により勝率を上げることができる
テクニカル分析では、より詳細な分析を行うことにより勝率を上げることが可能です。
自分のエントリーの条件(手法)にさらに条件を加える事によって、より勝率を高めることができます。
また、現在の相場を分析した結果、エントリー条件が揃ったにもかかわらず「あえてエントリーを見送る」事によって損失を抑えるも可能です(結果、勝率が上がる)。
現時点ではピンと来ないと思いますが、頭の片隅にこの考えを入れておいてください。
経済に左右されずに判断できる
テクニカル分析は、元々経済指標などを含めた過去の値動きを元に分析を行うため、経済指標に左右されずに判断ができます。
何度も説明した通、テクニカル分析は「過去の値動き」を元に今後の相場を予測する分析方法です。
その「過去の値動き」には、当然経済指標の発表があった時の値動きも含まれています。
つまり、元々経済指標による影響を加味した上での分析になるので、経済による影響に左右されにくいということです。
機関投資家との情報格差が少ない
株式などの取引は、情報量が豊富な機関投資家が有利とされているが、バイナリーオプションのようなテクニカル分析をメインとする投資では、過去の相場の統計を元に判断するのため情報格差に左右されないのも大きなメリットです。
テクニカル分析のデメリット
反対にテクニカル分析のデメリットとしては以下の2つが挙げられます。
テクニカル分析のデメリット
- 分析結果が絶対ではない
- 突発的な相場の変動には対応が遅れる
分析結果が絶対ではない
テクニカル分析はあくまでも過去の値動きから今後の相場の予測しているにすぎないので、その予測が必ずしも的中するとはかぎりません。
突発的な相場の変動には対応が遅れる
相場が動く要因はいくつか存在しまずが、「こうなれば必ずこう動く」といった絶対的な要因はありません。
テクニカル分析では、統計上勝率の高いポイントで取引を行うのですが、要人発言のような突発的なニュースにより、相場が大きく動いた時にどうしても対応が遅れてしまいます。
そのような時は、潔く一旦相場から離れるなどして損失を抑える事を考えます。
ファンダメンタルズ分析とは?
続いてファンダメンタルズ分析について説明していきます。
ファンダメンタルズ分析とは?
「経済の基礎的条件」と訳され、国や企業などの経済状態などを表す指標。
取引を行う通貨の国の経済状況や金利差、貿易収支などの基礎的要因を分析して未来の為替の動きを予想する分析手法です。
具体的には、米国の大領領発言、日銀総裁のコメント、各国の経済指標などの日々のニュースなどから情報を得て相場を予想します。
ファンダメンタルズ分析の判断基準
ではここからは、どのようにしてファンダメンタルズ分析を行うのかいくつかの判断基準を例に解説します。
経済指標
経済指標とは、各国の政府や中央銀行(日本では日本銀行)やその他、中央省庁が発表している「経済に関連する統計」を指します。
経済の動向を見て今後の相場の値動きを予想し、取引を優位に行うのが目的です。
重要な経済指標の一例として【米国雇用統計】(非農業部門雇用者数/失業率)があります。
米国雇用統計の特徴
- 毎月発表される
- 幅広い統計調査
- 発表頻度が高い
つまり、それだけ為替に及ぼす影響も大きいのでチェックするようにしましょう。
国の政策(金融政策)
金融政策とは、中央銀行が行う金融面からの経済政策の事です。
為替相場では政策金利の調整が注目されていて、景気が過熱すると(金利を引き上げ=利上げ)を行い、景気が冷え込むと(利下げ)行う事で景気のバランスを保とうとします。
これは国の基本的な金利となり、様々な金利の基準となります。
ファンダメンタルズ分析のメリット
ファンダメンタルズ分析のメリットしては以下の2つが挙げられます。
テクニカル分析のメリット
- 短期的なトレンドに左右されない
- 長期的投資で大きな利益を得れる
短期的なトレンド(値動き)に左右されない
ファンダメンタルズ分析は長期的な投資に向いている手法です。
「急なトレンド(値動き)」が発生し、相場が自身の思惑に反する値動きを示した際に、短期的なトレードのように損切りの判断を何度も迫られないのでメンタル的に余裕を持った投資が可能となります。
長期的投資で大きな利益を得れる
ファンダメンタルズ分析では中長期的な展開の予測が可能なため、リスクの把握がしやすいです。
また、長期的な保有が可能になれば、利益が大きく取れる可能性があります。
ファンダメンタルズ分析のデメリット
ファンダメンタルズ分析のデメリットしては以下の2つが挙げられます。
ファンダメンタルズ分析のデメリット
- 機関投資家との情報格差が大きい
- 分析結果や利益が確定するまでに時間がかかる
- 優劣が付けづらくなることがある
機関投資家との情報格差が大きい
個人投資は各国の情報などはネットの検索によるものが多いが、機関投資家には圧倒的な情報があるのでどうしても情報格差がが大きくなってしまいます。
分析結果や利益が確定するまでに時間がかかる
ファンダメンタルズ分析の場合、一時的な相場の動きではなく、長期的な投資に向いている分析手法ですので、利益を得るまでにどうしても時間がかかってしまいます。
優劣が付けづらくなることがある
ファンダメンタルズ分析において・金利・GDP・失業率といった経済指標、または、国際会議、各国要人発言など、多くの判断材料があるために優劣が付けづらく合理的なレートを導き出すのが非常に難しくなる事もあります。
バイナリーオプションでの使い分け
ここまでの説明でテクニカル分析とファンダメンタルズ分析について何となくでいいので理解できましたか?
人によって難しく感じたかもしれませんが、現時点では何となくでOKです。
結局のところ気になるのは、
「結局バイナリーオプションではどうやって使い分ければいいの?」
って部分だと思います。
テクニカル分析の使い方
結論からお伝えすると、バイナリーオプションでは、テクニカル分析がメインの分析方法です。
なぜならバイナリーオプションは、最短30秒〜長くても1時間以内の取引(ほとんどが15分以内)だからです。
たかが15分以内の値動きを予測するのに「経済の動き」といった大きな流れを見るより、短期的な値動きを過去の相場から予測した方が安定した高い勝率を保つ事ができます。
その為世界的情勢が傾いたりしても勝率の高いポイントでの取引を行う事が出来ます。
ファンダメンタルズ分析
ファンダメンタルズ分析は中長期の方向性をするのに有効といわれている為、取引を行う通貨がどの程度の影響を受けるのか?
また、他通貨の影響なども把握する事でより優位性が高いポイント(=勝率が高いポイント)で取引ができます。
注意ポイント
上記で色々と説明してきたファンダメンタルズ分析ですが、株式投資の場合ファンダメンタルズ分析が重要でがあると言われている一方、バイナリーオプション&FXではそこまで重要ではないので、知識を詰め込むといった勉強はいらないとされています。
バイナリーオプション取引の場合は、経済指標や要人発言がある際ににいつもよりも警戒して相場を分析しするようにしましょう。
2つの分析手法を用いて取引する投資家も多い
説明内容にても触れましたが、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析で過去相場の分析したからといって絶対的な方法(勝率100%)はありません。
それを理解した上で過去相場から見つけた有効なパターンなどを覚える事で取引を有利に行う事が出来ます。
まとめ
テクニカル分析とファンダメンタルズ分析について詳しく説明したのですが、簡単にまとめると
まとめ
- テクニカル分析:過去の値動き(チャート)から今後の値動きを予測
- ファンダメンタルズ分析:経済指標などの日々のニュースなどから情報を得て相場を予測
それぞれメリットとデメリットはありますが、今後バイナリーオプション取引を行っていくのであればテクニカル分析を重点的に学ぶ必要があります。